英語のローカリゼーションって何のこと?

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令和が始まって早1ヶ月。一年の折り返しの6月が始まりましたね。
さて今日はIR担当者にとって欠かせない英語のコミュニケーンについてちょっと面白いエピソードを紹介します

 

英語の思考回路と日本語の思考回路の違い

英語のコミュニケーションでこんなご経験をお持ちではないでしょうか?

  •  日本語をきっちり翻訳して欧米人にメールで説明したのに分かってもらえなかった
  •  プロの通訳者に入ってもらったのに投資家とのミーティングで深いところまで分かりあえなかった

そんなモヤモヤした感覚をお持ちのIR担当者の方はかなり「勘が良い人」だと思います。
なぜこんな事が起こるのか様々な要因があると思います。ここでは「日本語と英語の思考回路の違い」に注目したいと思います。ここに英語のコミュニケーションを成功させる大きなヒントがあるからです。

例えば、最近の出来事で説明します。

 「お子さま向け」記事
 「大人向け」記事

というタイトルを翻訳をする事になった時の事

翻訳者から「お子さま向け」ってどういう意味?と聞かれて答えに困りました。「子供」「大人」と分けているのは子供でも分かるようにひらがな中心に平易な言葉で書いてあるから、と依頼主の趣旨を伝えました。

すると翻訳者は「英語って大人と子供の言葉の違いは特に無いよ。文章が複雑化するとか専門用言を使うかどうかの違いこそあれ、基本的に同じなんだ。だからこの『お子さま向け』というタイトルは英語ネイティブには差別的と取られるリスクだってあるよ」「日本に住んでいると、『女性向け商品』とか、『一般向けトイレ』・『障害者用トイレ』とか普通に書いてあるじゃない?これは日本だけだよね。海外はユニバーサルデザインのマークが貼ってあるだけだよ」
日本の社会は「子供」「女性」「障害者」というようなカテゴリー分けがされていて、私たちもそれが当たり前で無意識で使っていること気付かされました。

依頼主にお話を伺うと「お子様向け」の内容は親御さんが子供に読み聞かせながら一緒に勉強する、という意図があるとのお話でした

結果、翻訳は以下になりました
 「お子さま向け」for parents and children
 「大人向け」翻訳なし。タイトルのみの表記(断らずとも一般向けと自然と分かるため)

 

英語のコミュニケーションにおいては英語スピーカーの文化の中に入り込んで思考回路に「修正」をかける必要があります。弊社ではこれを「思考の現地化=ローカリゼーション」と呼んでいます

英語を使うことは、英語文化圏の思考回路の枠で考える、ということでもあるのです。移民からなる他民族国家の英語圏諸国と、単一民族の日本の文化圏で生まれ育った私たちにはそもそもコミュニケーションの取り方が大きく違うため、完璧なローカリゼーションは難しいものです。しかし少なくとも日本語の思考回路と英語圏のそれとの「違い」を意識できたなら、英語のコミュニケーションにおいて大きな前進だと思います。

日本企業の英文ウェブサイトの日本語から英語にミラー翻訳されていて、英語ネイティブが読むと意味がわかりにくい、通訳に入ってもらったのに言いたいことが相手に伝わっていないと感じる、というケースの背景にはこういった要因があるのではないか、と思うのです。

言い換えれば、「日本と英語圏文化の違いを意識する」—> 「英語の思考回路に置き換えるローカリゼーション」の作業ができれば、英語ネイティブとのコミュニケーションに成功する確度が高まります。少なくとも私の受けた中高校教育の受験英語の授業中でにこのことは教わりませんでした。

 

「ローカリゼーション」にはいくつかお作法があります

ローカリゼーションのお作法を学び、これを踏襲していけば英語でのコミュニケーションの精度が上がる可能性が高いのです。

弊社サービスの「翻訳・ローカリゼーション」では翻訳からもう一歩踏み込んだ「思考の現地化」のプロセスを経て、貴社の伝えたいことを英語でアウトプットすることに注力しています。また「IR担当者向け英語プログラム」では投資家の思考回路を理解した上での自然なコミュニケーション身につくカリキュラムをご用意しております。
詳細はお問い合わせください

 

IR担当者として「ローカリゼーションのやり方、ちょっと学んでみても良いかな」とか「英語なんてできれば面倒だからやりたくない」と思った方。こちらのTED Talk をご覧いただけたらうれしいです

 

 ”英語が急速に世界共通語になりつつあり、即時翻訳の技術が年々向上する中、  なぜ、わざわざ外国語を学ぶ必要があるんでしょう? 言語学者でコロンビア大学教授のジョン・マクウォーターが、新しい言語を学ぶことの魅惑的な効能を4つ紹介します”  新しい言語を学ぶべき4つの理由 (TED Talk 2016)