対話重視型・エンゲージメントファンドに即した機動的なIRが求められている

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昨今「エンゲージメント投資家」と呼ばれる対話重視型の投資家からのコンタクトが増えています。

最近市場関係者から、来年にはいくつかアクティビストやエンゲージメントファンドが日本にオフィスを開設する準備を進めていると聞きました。今後アクティビストや対話重視型のエンゲージメントファンドからの圧力は強まることはあっても緩むことはないでしょう。IR担当者としては投資家からの「要求」と経営陣の「言い分」の調整役を迫られることになります。今の時代のIRは、年数回の海外ロードショーやカンファレンスへの参加といった従来型のIRフォーマットからそろそろ脱却し、むしろエンゲージメントファンドとの『対話を止めないIR』を優先し、自ら率先して実施していく必要があると考えます。受け身にならず能動的に、です。では具体的にどのように?例えば、最近当社に寄せられた相談をまとめると、以下のような傾向と対策をお勧めします。

 

エンゲージメント投資家との対話を助けるIR活動とは?

1 ウェブサイトの拡充 (日本語と英語の開示情報更新頻度、内容の情報の差、更新のタイミングのギャップをなるべく縮める。)
2 エンゲージメント投資家とのコミュニケーションの仕方を間違えない。(投資家からの無理な要求にどのように説明し、応えるかの方針を決めておく。)
3 対応を誤ったときに考えられるリスクを想定した上で対策を考えておく。(資本市場との対話に精通した信頼のおける社外の専門家の目星をつけておく。)
 

投資家の「要求」と経営陣の「言い分」には深い認知のギャップがあります。


以下の資料は投資家の求めている情報と企業が考える情報の「ギャップ」に着目した有用な資料です。ぜひご一読ください。

・生命保険協会 企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート集計結果一覧(2021年度版)https://www.seiho.or.jp/info/news/2022/pdf/20220415_4-3.pdf

・生命保険協会 企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート集計結果(2020年度版)https://www.seiho.or.jp/info/news/2021/pdf/20210416_4-5.pdf
NIR 機関投資家・アナリスト アンケート調査 (2023年2月版) https://www.nomura-ir.co.jp/ja/research/institutional_investor/main/01/teaserItems1/0/linkList/0/link/2022.pdf
 
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